リフォーム事例08　内科医院新築工事

施工事例case

医院新築

工事日：2016年7月
施主様のご状況
初めてのお施主様。紹介でCASAを知っていただきました。60代ご夫婦二人で、医院を営んでます。地元に愛される「町のお医者さん」です。
ご相談内容・お困りごと
依頼内容は、医院の新築です。
新築にあたってのポイントは以下の通りです。
・自分たちの年齢を考えると長く経営はできないが、あと10年は地域に根づいて貢献していきたい。
・患者さんの多くはお年寄り。なのでバリアフリー設計にしてほしい。
・2人で経営している医者なので、必要最小限の規模で施工価格を抑えてほしい。
・外観デザインはすこしオシャレにして、医院であることが分かるようなデザインにしてほしい。内装は病院らしく清潔感があるように、、、お任せ！
・駐車場は車4台分くらいのスペースを確保してほしい。
工事内容
【内装】
・主な部屋は、「待合い室」「患者さん用トイレ」、「受付」、「診察室」、「処置室」、「レントゲン室」、「休憩室」、「納戸」で間取りを構成しています。
・「廊下」をなくしたコンパクト設計で、無駄な面積を排除することでコストダウンとともに駐車場のスペースも確保しました。
・室内は「清潔感」と「開放感」を考えて白色を基調に、アクセントとして「木」を利用しています。例えば、建具や、クロスの一部に木目調のものを使用し、受付カウンターや洗面台の天板には「タモ」という木の板を使い、和らぐようなイメージを持たせました。
・また、余計な間仕切り壁の代わりにカーテンを利用してプライバシーを確保しつつ圧迫感を減らすようにしました。
・待合い室や診察室、休憩室には、壁の上や下にサッシを取り付けることで、プライバシーを確保しつつ、外の自然な光を取り入れています。また、壁の上につけたサッシは「排煙窓」といって万が一の火事のときに煙を外に排出する働きも備えています。
・室内はもちろんバリアフリー設計で、お年寄りや車いすの方に配慮して、手すりの設置や床の段差をなくしています。また、患者さんの移動範囲の建具は「開き戸」ではなく、移動が楽な「引き戸」にしています。

【外装】
・外観デザインは①「お医者さんであることが分かる雰囲気」、②「すこしオシャレに」③「アットホームな雰囲気」をキーワードに検討しました。しかし個性的過ぎると町の景観にそぐわなくなってしまうので、完成パースを数通り作成し、カラーリングも含めて納得いくまで一緒に検討しました。
・外観デザインを特徴づけるものは①「大きな片流れ屋根」②「丸いデザイン窓」③「玄関ポーチの屋根のパラペット(写真の緑色の部分)」④「玄関脇の丸い石貼り壁」になると思います。さらに、室内にアクセントとして「木」を取入れているので、それに合わせて正面の壁に木目のサイディングを貼り、夜間はスポットライトで下から照らす演出にしてみました。
・外回りもバリアフリー設計で、スロープや手すりを設置しています。
・地元に愛される医院としてお施主さまがこだわったのは、お年寄りの患者さんに対する「使いやすさ」です。
もちろんお年寄りの患者さんが使用する想定で設計しましたが、実際に運営が始まって使っていただくと、思わぬ指摘をいただくものです。例えば、「トイレの照明のスイッチがわからない」というご指摘。この話を聞いたとき「え、スイッチ、ありますよね、、、？」とすぐに理解できませんでした。最近の照明のスイッチと言えば、面積が広くて押しやすいパネル型のスイッチが主流です。しかし、右側と左側をパチ、パチ押してON/OFFを切り替える昔ながらの(?)スイッチしか知らない方もいるのです。このことは盲点でした。そこでその対策として、トイレに入れば自動で点灯する人感センサー付きの照明に取替えさせていただきました。こんな例もありました。トイレに検尿台を設けたのですが、どこに検尿台があるのかわからないという指摘がでたとのこと。以前は黒い棚の上に検尿コップを置いていたのだそうですが、昔からの患者さんにとっては勝手が変わって戸惑ってしまったようです。そのため以前と同じように「黒い棚のところ！」と一言でわかるように、黒く塗装した棚を新しく付けさせてもらいました。
・このように一般住宅でもそうですが、実際に使ってみると図面上では予測できなかった「あんなこと」や「こんなこと」は実際に起こってしまいます。もちろんそれを事前に予測して可能な限り回避するのがプロの仕事なのですが、建築において100%回避することは難しいことです。CASAでは、工事が終わったら終了ではなく、そこからが本番という気持ちでアフターの対応をさせていただいてます。
工事期間：約3カ月(地盤改良から完成まで)
工事金額：-