トイレの悪臭について
こんにちは!
先日、トイレのについてご相談がありました。
ある企業さまの社内トイレで、悪臭をどうにかしたいとのことでした。
調査をしたところ、いくつか悪臭の原因と考えられる箇所がありました。
そこで今回は悪臭の主な原因のひとつである「排水トラップ」のお話です。
水回りの排水にはトラップという機能が備わっています。
下の絵はよく目にするトラップです。
洗面化粧台の下の収納扉を開けると、
排水管が絵のように うねっているのをよく目にすると思います。
あれはその形状からSトラップとかPトラップとか呼ばれています。
中を見ると うねっている部分に水がたまるようになっていて、
下水からのにおいや虫の侵入を防ぐ構造になっています。
(絵のオレンジ色の矢印がにおいや虫のイメージ)
このシステムをはじめて知ったときは「にゃるへそーーー!!」とかなり感激した覚えがあります。
考えた人あっぱれであります。もう「システム」ってカッコよく言っちゃいます。
なにがすごいって、トイレにせよ家事にせよただただ使うだけでその機能を発揮しちゃうことです。
単純ではありますが昔から今日まで利用されていることを鑑みると
かなり完成された「スィステム」ということでしょう。
ところでトラップで「罠」ですよね。
「罠」ってことはなんとなく最初はにおいじゃなくて虫対策のために発明されたんでしょうか。
・・・うん、どうでもいいですね!!
こちらの社内トイレでは、まず床排水のワントラップの「わん」が消失していました。
↑「わん」がないので、排水管のくちが見えています。
つまり下水管からにおいや虫が上がってきやすい状況です。
「わん」はその名の通り「お椀」の形状をしていて
さかさまにして「カポッ」と設置します。
錆びない樹脂製のわんを「カポッ」と設置しました。
カポカポ言ってますがただ置くだけです。
排水口との間はちゃんと隙間が空いていますので、水が流れるようになっています。
ここでトラップの注意点ですが、どのタイプのトラップも絵を見てもらえばわかるとおり
「水」がにおいや虫の侵入を防いでくれているので「水」がたまっている必要があります。
当たり前ですが重要なことです。
この床排水の場合ですと、しばらく水を使ったお掃除をしていなかったりすると要注意です。
なぜならトラップ内の水が蒸発してなくなっている場合があるからです。
つぎはこちら。
こういう小便器にもトラップ機能が備わっています。
同じ理由でやはりしばらく使わないとトラップの水がなくなって、においが上がってきます。
最近の小便器は自動水栓になっているので設備保護洗浄(人がいないときも定期的に水を流す)機能が
備わっているのでその辺の心配はあまりありません(ただし、水栓の故障などで水を止めっぱなしにしてしまうとダメです)。
車もそうですが、ある程度人が使うことで寿命が延びるということが住宅の設備でも言えそうですね。というお話でした!!